月報

こんばんは。おいし水です。2024年7月の月報です。

いるかのSwitch版出た

出ました。PCで無料版出てるしな~とは思ったのですが、思ったより遊んでいただけているようでよかったです。なんとなく、Steamとかでゲームをがっつり遊ぶ感じではない人たちにも興味を持ってもらえてるのかな~と思っています。ゲーム自体はSteam版同様しっかり難しいです。上達の過程自体を楽しむゲームとして設計しており、救済措置的なスキルとかもあるので、毎日すこしずつ、じっくり進めていくと上達を感じられていいかもしれないです。

当然ですが、わたしもSwitch版をクリアまでひととおり遊んでいます。所感としては、操作方法が変わっただけで立ち回りから強いスキル・ショットまでけっこう変わりますわね、という感じです。高速でのエイムが難しい分、2ステージ目とかはニードルよりトリプレットのほうが使いやすかったです。スキルもフリーズやセツナのありがたみが増していますね。

ゲーム本編とは関係ない要素としては、新たに実装したオプション画面がけっこう気に入っています。最小限かつ使いやすいUI設計ができたんじゃないかと思っています。いるかのSwitch版は完全にコントローラー操作のみを想定して作っているので、条件がシンプルでUIを考えやすかったです。ペンギンはそうはいかない!

月刊湿地帯(開発チーム)としての話をすると、いるかSwitch版は二人体制で完成させた初めてのゲームということになります。完成させることで初めてわかることってたくさんあるので、なんかよかったですね。

BitSummit行ったよ

行きました。飛行機を2回も生き延びてしまい途方に暮れています。ここで個々人に宛てたものを書くのは違うと思うのですごく淡泊になりますが、会場では人に会ったり見たり話したりできてとてもよかったです。人々ありがとうございます。やるぞ~という気持ちになりました。あとホテルのシャワーの水圧が強かったせいで、自宅のシャワーが物足りなくなってしまい困っています。

会場でインタビューを4件受けたので、インタビュー記事が4つ公開されそうです。わりと記事ごとに違う話題について話している感じがあります。でもインタビューを4件受けるべきではないと思います。後半は疲れてなにを話しているのかわからなくなっていました。対面での会話も嫌いではないのですが、やっぱり言語的なものを伝えるには音声でのコミュニケーションは速すぎるな~という感じはありました。音声でのコミュニケーションはむしろ、非言語の領域のものを伝達することに秀でていますよね。あまり事前情報を出し過ぎないようにしたいという気持ちもあるので、インタビュー含め、ペンギンが完成するまでの情報公開はもう、月刊湿地帯で狭く小さく行う形に留めるのがいいかな~と思っています。

それと名刺作ってみようかな~と思いました。名刺って個人でゲーム作ってる分には意味ないと思っていた(これは今でも間違ってはいないとは思います)のですが、人から凝ったかわいい名刺を貰うと嬉しくて、コレクションアイテムとしていいなって思いました。最小単位のポートフォリオみたいな……。いつか作ります。いつかって言ってる時点で作らない気がしますね。

ファミレスの曲がピアノコンサートで演奏されます

11月1日の西美濃八十八人衆ピアノコンサートで『ファミレスを享受せよ』の曲が、おそらく全曲演奏されることになりました。嬉しいですね~。わたしは自作品の二次創作全般をあまり見れないタイプなのですが、自分の曲のアレンジとか演奏を聴くのはおもしろくて好きです。もうチケットの販売とかは終わったっぽいのですが、オンラインでも観られるみたいです。よかったら……。

ファミレスのグッズもひとつ出ます。登場人物をマスコットのように扱いたくはないのでそういうのではないのですが、いい感じだと思います。

ペンギン作ってる

イベントとかありましたが、作ってもいました。7月はおもにコントローラー操作の改善とテキストをやっていました。

デモをコントローラー操作で遊んだ人は分かると思うのですが、しっかり遊びにくい上にわかりにくいです。これはカーソルを使うキーボードマウス操作を、そのままコントローラーに対応させた形になっているからというのが大きいです。なので、製品版ではコントローラーでの操作を一新することにしました。UIはほとんど変わりませんが、例えば戦闘は一般的なコマンド選択のRPGとか、Slay the Spireのコントローラー操作とかに近くなると思います。要は、素直に遊びやすい形になります。

テキストはストーリー3章を書きつつ、敵図鑑のフレーバーテキストを書いたりしていました。敵一体ごとに、だいたい600文字くらいあります。半分くらいの敵は書き終わりました。ストーリーはどうなんだろう。結局、全体を通して遊んだ上でしかストーリーについての判断はできないと思うので、とにかく作ります。ストーリーを書いているときはいつも、なにが面白いのかわからなくなってきて不安になります。

ストーリーの内容とは別に、ストーリー関係のシステムについて色々考え直したりもしていました。いまは、その場限りの選択肢を用意するかどうかで悩んでいます。

「ねえ、今日は何の日か覚えてる?」
A.覚えている
B.覚えていない

Aを選択
「忘れるわけないよ!今日は楽しいピクニックの日!」
「うんうん、忘れてないようだね」

Bを選択
「ええと、なんだったかな……」
「ばか!今日は楽しいピクニックの日でしょ!」
「あ、そうだった!」

収束
「そういうわけで、私はピクニック神へのお祈りを済ませてくるから、あなたはサンドウィッチを作っておいてね」
「オッケー。任せて」

↑これ、意味ある??????????????
という悩みです。前提として、この選択によるステータスの増減やルートの分岐等は一切ありません。そういう意味で、その場限りの選択肢です。ペンギンではこれまで、ひとつのイベントにつきひとつを目安にその場限りの選択肢を用意していました。選択によって以降50~300字くらいが変化する感じです。

わたしが意図していた意味あるポイントとしては
1,ストーリー部分が長いのもあり、文字を読んでるだけだと退屈そうなので、プレイヤーが介入できる地点を用意して退屈値をリセットする
2,たとえわずかでも自分の選択で展開が変わると嬉しい(自分の選んだ固有の体験、という感覚)
3,ある地点でキャラクターがとりうる行動・発言が複数考えられるときに、作者の判断でどれかひとつに確定させるべきではない、って思った

意味ないポイントとしては
1,テキストが変わるだけなので、それだけのためにプレイヤーに選択させる意味ない
2,それなりにテキストが変わるなら、どっちも確認したくて苦しむ人がいそう
3,数ある可能性の中からひとつを選び、確定させることこそが物語を作るということであり、そこをプレイヤーに任せるのは作者としての責任を放棄することにほかならない
4,選択肢を作ること自体が目的になると、物語の自然な流れに反した分岐を作ることになり、ぎこちないテキストが生まれてしまう
5,分岐を用意するのに時間がかかる

という感じです。どうしようかな。でも、やっぱり選択肢が一切ないとよくない感じがします。ファミレスにはあった、話題を選ぶって形で最低限保証されるプレイヤーの能動性みたいなものがこのままだとなくなってしまうので……。基本は選択肢ありで作って、ところどころの重要なとこは選択肢なしにする感じにしようかな。

以上です。2024年も後半になってきましたね。今年中にシナリオの完成目指してやっていきたいですが、どうなるんだろう。最近はけっこう眠たい日々が続いています。慣れない旅行で意外と疲れているのかもしれない。それと運動不足を解消するために、ラジオなどを聴きながら回廊(自宅の台所、洗面所、廊下、リビングが円形につながっている所をそう呼んでいます)をぐるぐる20分くらい歩いたりしています。外に出るハードルが高くて、そのようになっています。あとなんかすごく暑いのでみなさんも気をつけてください。さようなら。